2015年7月20日月曜日

昨今の山陰におけるキリスト教会の問題

 2015年に入ってから、ニュース等で神社仏閣において何者かが油をまき、歴史的な文化財等を傷つける行為を行っていることが問題として報じられていました。

 その後、警察などの調査によって「International Marketplace Ministry」という団体を立ち上げた、米国在住の金山昌秀という人物が、一連の油まき事件に関与していることが明らかになり、その後、逮捕状が出るなどニュースで報じられたことは、まだ皆さんの記憶に新しいことと思います。

 参考:http://bylines.news.yahoo.co.jp/usuimafumi/20150608-00046449/

 Yahoo!ニュース:2015年6月8日付 寺社油事件:キリスト教関係者も困惑~


 
 なお、このIMMについて、現在(2015年7月16日)、まだホームページは存在しており、そこでこの会がどのようなことを行っている団体であるのかを見ることができます。また、インターネット上のYoutubeに同金山氏が自分が日本の寺社に赴き油によってきよめたというような発言をしている動画を見ることができます。

 参考:http://www.immjapan.net/index.html  International Marketplace Ministry


 同IMMのホームページを見ると分かりますが、このIMMは山陰でも、その活動を行っており、2014年7月15日に松江市・県民会館で講演を行っており、同12月28日には鳥取市・とりぎん文化会館において講演を行いました。


 また、米子市にある日本アドベント・キリスト教団 米子復活教会の佐藤勝徳牧師が金山氏の活動に対して積極的に賛同していたことを自身の報告として紹介しています。


 参考:http://www.immjapan.net/pg160.html 山陰PSGのレポートNo.1

 参考:http://immjapan.sakura.ne.jp/_userdata/Sanin-Report-2014-10.pdf IMM JAPANのPSGについて

 (上記は共に米子復活教会の佐藤勝徳牧師による報告です。)



 この事件において、特に、関係者が多大な被害を受けたという話は聞きませんが、問題は、最初のニュースリンクでも問題視されているように、いわゆるキリスト教「カルト教会」の問題ではなく、その教義や信仰といった面において、「既存のキリスト教会と決定的な違いがなかった」という点こそが非常に重大だといえる点にあります。

 すなわち、多かれ少なかれ、日本のクリスチャンは神道・仏教などの既存宗教に対して幾らかの敵愾心を持っており、正面から金山氏のやっていることに対して、それが間違いであると否定する者がいなかった事がこうしたニュースで報じられるほどの事態を招いたといえるのです。

 つまり、キリスト教会(もちろん他の宗教にも同じですが)にはそうした危険性が常に付きまとっており、こうした事件の被害者ではなく、加害者に加担するようになる恐れがあることを、それぞれのキリスト教会では覚えていただきたいと思います。

 実際問題として、金山氏の寺社における油まき事件について、金山氏だけではなく、彼の影響を受けた既存のキリスト教会の信徒が油をまいたであろうと言われています。


 この事件の難しさは、そういう意味で、いわゆる「カルト教会」ではなく、超教派(教派を超えて共に活動する)的活動という切り口によって、既存のキリスト教会がカルト化されていくその一端を見せているものと思います。

 金山氏が油をまいたと証言していることを間違っていたと声明文を出していないIMMのメンバーが今後油まきをしないよう願ってやみません。山陰地区にはIMMに賛同しているキリスト教会があり、金山氏の油まきに対して沈黙しています。これは反省していないことを表していると思われます。油まきが誤りであると認めない限り、一般社会から危険視され続けます